放射線遮蔽シート
シート仕様
- 柔軟性に富む塩化ビニル樹脂にタングステン、特殊添加剤を高度分散 :シート比重は5.0 (鉛は11.4)
特許出願済み 日本国内:特願2014-053979、 PCT国際出願PCT/JP2014/057268
- カレンダーロール0.5mm厚さシートの重ね接着により、0.5mm倍数厚さのシートを制作。
接着は接着剤使用、熱接着ともに可能であり、接着後は完全に融合。
放射線遮蔽率・防護服重量等を勘案し、0.5mm倍数厚み以外の厚みを要望される場合には、金型・プレス加工により任意の厚みシートの制作も可能。
放射線遮蔽率
- 遮蔽率測定
- :東京都立産業技術研究センター
- 測定方法
- :床から1.2m高さ、線源と測定中心との距離25cm、その間に試料ある場合とない場合について線量率を各々10回測定し、その平均値より線量率を算定。
- 線源
- :セシウム137線源 公称値10MBq
- 測定器
- :応用光研工業製S-3073(1インチφNaIシンチレーション検出器)
測定結果
測定試料 |
厚み(mm) |
線量率(μSv/h) |
遮蔽率(%) |
試料なし |
|
13.3±0.2 |
|
0.5mm遮蔽シート1枚 |
0.5 |
12.9±0.2 |
3.0 |
0.5mm遮蔽シート2枚重ね |
1.0 |
12.6±0.2 |
5.3 |
0.5mm遮蔽シート3枚重ね |
1.5 |
12.3±0.2 |
7.5 |
0.5mm遮蔽シート4枚重ね |
2.0 |
12.1±0.2 |
9.0 |
鉛板との遮蔽率比較
シート厚みベースでは、鉛より遮蔽率は低く、厚み増加による遮蔽率低下も大きい。
(Wシート遮蔽率推算値は、0.5mm厚さの遮蔽率を正として厚み増時の遮蔽率を推算)
シートの重量ベースにおける遮蔽率は、鉛に比して大きくなっており、軽量防護服制作に最適。
※タングステン性状・添加剤、混練条件等の最適化により、遮蔽率の向上、厚み増加時の遮蔽率低下阻止の研究を取り進める。